河川は通常、pHが7付近の中性ですが、アルカリ性になることもあります。河川がアルカリ性になる原因としては、次のようなものがあります。海水や温泉水の混入、流域の地質(石灰岩地帯など、人為汚染(工場排水など、 植物プランクトンの光合成(特に夏期。
河川でのpHの環境基準値は「6.5(あるいは6.0)~8.5」と定められています。pHは水の酸性、中性、アルカリ性を示す指標で、pH7が中性、pH7以下を酸性、pH7以上をアルカリ性と呼びます。
日本の河川では、火山岩からのカルシウムや炭酸塩の溶解が少ない場合、アルカリ度やカルシウム量が低くなります。秋田県の玉川や群馬県の吾妻川などは、アルカリ度が極端に低く酸性河川に分類されます。
植物プランクトンは、水中を漂いながら太陽光のエネルギーを利用して光合成を行い、二酸化炭素と水から有機物を作り出します。光合成によってエネルギーを生産する独立栄養生物で、藻類などが植物プランクトンに含まれます。
植物プランクトンの光合成に関するポイントとしては、次のようなものがあります。
植物プランクトンは、水中から二酸化炭素や窒素・リンを吸収して光合成を行います。
植物プランクトンの光合成によって、海中の二酸化炭素が減り、温暖化の進行を食い止める役割があります。
植物プランクトンの光合成速度は、水質や生体内の炭素と窒素のバランスに影響されます。
植物プランクトンは、太陽光がよく当たると増えると考えられていましたが、実際には光が少ないと増えるという研究結果もあります。これは、光合成生物である水草が光と栄養塩を巡って植物プランクトンと競争関係にあるためです。
海や湖に農業排水や家庭排水、産業排水などの窒素やリンを多く含む水が流れ込むと、植物プランクトンにとってはエサが増え、大増殖します。この植物プランクトンの大増殖が「富栄養化」です。
河川や湖沼、海域の植物プランクトンが増えると、次のような問題が発生する可能性があります。
富栄養化による水質汚染
赤潮やアオコなどの発生
水中の酸素不足による他の水棲生物への影響
食物連鎖の崩壊による生態系の破壊
植物プランクトンは、窒素やリンなどの栄養塩類を栄養として利用して増殖します。この状態を富栄養化といい、次のような問題を引き起こす可能性があります。
水面が緑色になるアオコが発生する
死んだ植物プランクトンが有機汚濁の原因になる
水中の酸素不足などにより、他の水棲生物にも影響を与える
食物連鎖の崩壊など、生態系を破壊する
また、植物プランクトンが異常増殖すると、赤潮やアオコなどの現象が発生する可能性があります。赤潮やアオコは、海面の色が赤やオレンジ、茶色に変化する現象で、魚介類の死滅につながり、養殖漁業に大きな被害をもたらす可能性があります。
成層期に強アルカリ性になる場合がある. 溶存酸素. 全層飽和に近い. 表層は飽和 ... 植物プランクトン-』(共立出版、1973、p.51、. 湖沼の珪藻および藍藻の光合成
尿=弱酸性でpHは6.0前後
うんち=アルカリ性でHは通常5.5~6.0程度
尿は、通常は弱酸性でpHは6.0前後です。生理的にもpH4.5~8.0の間を変動しますが、食事の内容によって左右されます。
尿のpHがアルカリ性に傾く原因としては、次のようなものがあります。植物性食品の過剰摂取、 尿路への感染。
尿をアルカリ化すると、尿酸が尿に溶けやすくなり、尿路結石の予防につながります。尿酸は酸性の尿に溶けにくく、アルカリ性の尿に溶けやすいという性質があります。高尿酸血症や痛風の方は、尿酸が尿に溶けにくくなっているため、尿路結石などができやすくなります。
尿をアルカリ化する食品には、次のようなものがあります。
野菜や海藻
きのこ類
ひじき、わかめ、こんぶ、干しシイタケ
大豆、ごぼう、にんじん、キャベツ、大根、かぶ、なす、さつまいも、サトイモ、ジャガイモ
バナナ、グレープフルーツ
通常、尿のpHは6.0前後なので、やや酸性です(7.0が中性で、それより数値が低いほど酸性、高いほどアルカリ性)。 基準値より数値が低い場合は、「栄養不良、発熱、糖尿病」などが考えられます。 数値が高い場合は、「尿路感染症」が疑われます。
うんちは、アルカリ性です。
うんちは、消化・吸収された後に残った食べかすや腸内細菌、はがれた腸粘膜などが含まれており、そのpHは通常5.5~6.0程度です。また、うんちにはアルカリ性の消化液が含まれているため、下痢便は残った消化酵素でpHが高くなります。
うんちの色は、胆汁に含まれるビリルビンという物質の色によって変化します。ビリルビンは酸性かアルカリ性かによって色が異なり、酸性だと黄色っぽい茶色、アルカリ性だと黒っぽい色になります。腸内環境が酸性かアルカリ性かは、善玉菌と悪玉菌のバランスによって決まります。悪玉菌は酸性を嫌い、アルカリ性を好む性質があるため、腸内に悪玉菌が増えると腸内はアルカリ性に傾き、うんちも黒っぽい色になります。
うんちは、腸の健康診断ができるバロメーターとして注目を集めています。トイレで流す前に、うんちの「形・色・におい・量」をチェックする習慣を取り入れて、自分の腸内環境を確かめてみましょう。
pHが7の時は中性で、それより大きいときはアルカリ性、小さいときは酸性になります。
河川水は通常7付近ですが、海水の混入、温泉水の混入、流域の地質(石灰岩地帯など)、人為汚染(工場排水など)、植物プランクトンの光合成(特に夏期)などにより酸性あるいはアルカリ性になることがあります。
生物化学的酸素要求量(BOD)
BODは溶存酸素(DO)が十分ある中で、水中の有機物が好気性微生物により分解されるときに消費される酸素の量のことをいいます。
有機物汚染のおおよその指標になりますが、微生物によって分解されにくい有機物や、毒物による汚染の場合は測定できません。逆にアンモニアや亜硝酸が含まれている場合は微生物によって酸化されるので、測定値が高くなる場合があります。
BODが高いとDOが欠乏しやすくなり、BODが10mg/L以上になると悪臭の発生などが起こりやすくなります。
化学的酸素要求量(COD)
化学的酸素要求量は、被酸化性物質(主として有機物)を、酸化剤を用いて一定の条件のもとで酸化するときに消費される酸化剤の量を、酸素の量に換算したものです。
酸化剤によって酸化される物質には無機物もありますが、大部分は有機物ですので、有機物による水質汚濁の指標となっています。
また、工場排水の指標としても用いられています。
浮遊物質量(SS)
浮遊物質は水中に浮遊または懸濁している直径2mm以下の粒子状物質のことで、粘土鉱物による微粒子、動植物プランクトンやその死骸、下水、工場排水などに由来する有機物や金属の沈殿物が含まれます。浮遊物質が多いと透明度などの外観が悪くなるほか、魚類のえらがつまって死んでしまったり、光の透過が妨げられて水中の植物の光合成に影響することがあります。
大腸菌群数
大腸菌群数は、大腸菌及び大腸菌と性質が似ている細菌の数のことをいいます。水中の大腸菌群数は、し尿汚染の指標として使われています。
全窒素・全リン
窒素やリンは、植物の生育に不可欠なものですが、大量な窒素やリンによる富栄養化が進むと、植物プランクトンの異常増殖を引き起こす原因にもなります。
流量
流量は、河川を流れる水の量を測定しています。